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宅建過去問Exam questions

宅建試験過去問と分析 > 平成25年度(2013年度)分析

平成25年度(2013年度)の出題傾向と分析

平成25年度宅地建物取引士資格試験問題と解答




平成25年度宅地建物取引士資格試験実施結果の概要

1 実施概要

試験日 10月20日(日)
試験会場 47 都道府県 216 会場 3,953 試験室
申込者数 234,586人
男 170,676人
女 63,910人
(登録講習修了者)
41,882 人
男 29,912 人
女 11,970 人
受験者数 186,304人
男 134,769人
女 51,535人
(登録講習修了者)
37,065 人
男 26,411 人
女 10,654 人
受験率 79.4%
男 79.0%
女 80.6%
(登録講習修了者)
88.5%
男 88.3%
女 89.0%

2 合否判定基準


 50問中33問以上正解
 (登録講習修了者)
 45問中28問以上正解

3 合格者の概要

合格者数 28,470人
男 19,454人
女 9,016人
(登録講習修了者)
7,796 人
男 5,142 人
女 2,654 人
合格率 15.3%
男 14.4%
女 17.5%
(登録講習修了者)
21.0%
男 19.5%
女 24.9%
平均年齢 34.7 歳
男 35.2 歳
女 33.7 歳
職業別構成比 不動産業 33.1%
金融関係 7.6%
建設関係 10.3%
他業種 23.2%
学生 10.6%
主婦 4.3%
その他 10.9%

平成25年度宅地建物取引士資格試験の分析


はじめに

合格ラインは昨年度同様の33点でした。したがって、全体的な難易度は変わっていません。しかし、権利関係の問題がこれまであまり出題されたことがない分野からの問題が何問かあり、過去問ベースの学習をしていた受験生にとっては難しく感じたと思われます。

1 権利関係の分析

問1の問題は、最近の宅建試験ではお馴染みとなった民法の条文のあるか否かの総合問題でした。連続で出題されている出題形式なので、今後はある程度の対策 は必要となるのかもしれません。もちろん、民法の条文をすべて覚える必要などなく、民法に直接規定されてはいないが、類推解釈または勿論解釈により判例法 理として定着しているものをまとめて置くのが効率てきでしょう。そういった意味では、この形式の問題は、条文の知識を問うものではなく、法解釈について学 ぶものとも言えます。
問4は留置権の問題でした。これも宅建試験は恒例ともなっている所有権・抵当権以外の物権から出題なのかもしれません。特に担保物権である留置権・質権・先取特権のどれかから1問という流れなのかもしれません。
問6はの問題は、宅建試験では久しぶりの「弁済による代位」からの出題でした。しかも、条文からは判断できない判例からの出題で、かなりの難問だったといえます。
問7は毎年恒例の判決文問題でした。賃借人の保証責任という宅建試験では頻出ではないところから出題であり、これも正解を導くのに苦労する問題だったといえます。
それ以外の問題は例年通りの頻出分野からの出題でした。

2 法令上の制限・税法・不動産の評価の分析

法令上の制限はほぼ例年通りの出題傾向といえますが、国土利用計画法だけの問題がなく、久しぶりにその他法令上の制限といえるような問題が問21にありま した。ただ、国土利用計画法を理解していれば解けてしまう問題だったので、出題者の意図としては国土利用計画法だけの理解を問うものだったかとも推測でき てしまう。
法令上の制限については、これまで通りの学習で十分でしょう。

税法は、国税からは印紙税、地方税からは固定資産税の合計2問でした。この流れは定着しそうな感じです。印紙税は過去問をしっかり解いていれば十分正解で きた問題なので、絶対に落としてはならないものでした。それに対して、固定資産税の問題はなかなか骨の折れる問題で、正解率も弊社統計では13%と、ほと んど合否に関係ない問題となってしまっている。ただ、固定資産税の問題が難問化している状況はここ数年の傾向であり、それ相応の対策が必要となると思われます。

3 宅建業法等の分析

宅建業法は、昨年度のものと異なり、簡単な問題が多かったといえます。昨年度は、20問中14問しか6割以上の正答率の問題がなかったのですが、今年度は 17問となっており、出題形式において簡単な問題が多かったとえいます。具体的には個数問題が減ったことが正答率を上げた要因といえます。これまで通り、宅建業法はそのすべての分野においてしっかりと理解して記憶しておくのが、合格への第一歩といえます。

4 来年の宅建士試験に向けて

年々問題が難しくなっていることは疑う余地もなく、特に民法からの出題は判例の知識だけでなく、法解釈そのものからの出題まで恒例化しているので、試験直 前期に安直な丸暗記で合格できるような資格ではなくなっています。最低でも300時間以上の学修がなければ合格に必要な知識の習得はできないでしょう。
民法に関しては、新たな学修の視点として、@条文に記載のない重要な判例法理を整理しておくこと、A物権法については、頻出分野以外の占有権・地役権・入会権、留置権・質権・先取特権についても、基本的な特徴くらいは整理しておくと安心できます。
その他の分野については、例年通りの学習で十分です。ただ、宅建業法は、またいつ個数問題が増えるか不明なので、そうなった場合でも正解を導けるよう に、消去法などの安易な方法論ばかりを追求せずに、一つひとつの選択肢の内容について○か×かを判断できる力を身につけておいて下さい。


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