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具体的には、不動産を貸して得た賃料から必要経費を差し引いた利益(不動産所得)には、所得税や住民税がかかり、年に一度の確定申告で納めます。税額は、給与など他の所得と合計する総合課税という方法で計算します。
個人が一戸建てやアパート、マンション、駐車場等を賃貸することで得た収入金額は、賃貸のためにかかった必要経費を差し引いた上で、不動産取得として課税されます。
必要経費とは、固定資産税・都市計画税等の税金や建物の損害保険料、不動産会社に管理を依頼した場合の管理費、建物の修繕費や定期的なメンテナンス費用等が典型例です。必要経費が収入を上回る場合は税金がかからないことになります。
また、不動産所得は、他の所得(給与所得、事業所得、雑所得等)と合計した金額(総所得金額)に課税されます。この総所得金額から当てはまる所得控除(社会保険料や配偶者控除)を差し引いた金額(課税所得金額)に税率を掛けて税額を計算します。これを総合課税といいます。
・質問 収入金額は賃料だけ?
・回答 賃料だけでなく、地代、権利金、礼金、更新料、敷金・保証金などの名目で退去時に返還しないもの、共益費等の名目で受け取る電気代、水道代、掃除代等も含めます。
・質問 減価償却費も必要経費になるの?
・回答 長期にわたって使用してその価値が次第に減っていくような資産は、その取得費用を一定年数(使用可能期間)に分けて必要経費にします(減価償却)。不動産の場合は、建物やその附属設備等が減価償却の対象となります。土地は時の経過によって価値が減るものではないので減価償却の対象外となります。
・質問 減価償却の計算は定額法が原則?
・回答 不動産所得の計算において、個人の場合、減価償却の方法は定率法ではなく定額法を原則とします。
なお、定額法とは、毎年一定額ずつ償却する計算方法をいいます。それに対して、定率法とは、毎年同じ割合を償却する計算方法(償却金額は最初のうち多く、次第に減って行く)をいいます。
建物と平成28年4月以降に取得した附属設備、看板等の建築物は定額法と決められています。その他の減価償却資産は、事前の申請によりどちらかを選べます。申請をしない場合は自動的に定額法となります。
たとえば、1,000万円の新築木造住宅を購入した場合(耐用年数22年・償却率0.046)、定額法では取得価額の1,000万円に償却率の0.046を掛けた数値である46万円を、その年の減価償却費として、毎年必要経費とすることができます。定率法の場合は、取得価額の1,000万円から前年度までの償却費を差し引いた数値に償却率の0.046を掛けた数値が、その年の減価償却費ということになります。
(過去問にチャレンジ)
【問 題】不動産の税金に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。(2021年度問45)
1 サラリーマン等給与所得者は会社の年末調整により税額が確定するので、通常は確定申告をする必要はないが、不動産所得がある場合には、確定申告により計算・納付をしなければならない。
2 不動産所得の計算において、個人の場合、減価償却の方法は定率法を原則とするが、「減価償却資産の償却方法の届出書」を提出すれば定額法によることも認められる。
3 賃貸不動産購入時のさまざまな支出のうち、不動産取得税や登録免許税、登記費用、収入印紙等はその年の必要経費とすることができるが、建築完成披露のための支出は建物の取得価格に含まれる。
4 不動産所得の収入に計上すべき金額は、その年の1月1日から12月31日までの間に実際に受領した金額とすることが原則であり、未収賃料等を収入金額に含める必要はない。
正解:1
1〇 サラリーマン等給与所得者は会社の年末調整により税額が確定するので、通常は確定申告をする必要はありませんが、不動産所得がある場合には、確定申告により計算・納付をしなければなりません。
2× 不動産所得の計算において、個人の場合、減価償却の方法は定率法ではなく定額法を原則とします。「減価償却資産の償却方法の届出書」をその年の確定申告期限までに税務署に提出すれば定率法の採用も認められます。
3× 賃貸不動産購入時のさまざまな支出のうち、不動産取得税や登録免許税、登記費用、収入印紙だけでなく、建築完成披露のための支出もその年の必要経費とすることができます。
4× 不動産所得の収入に計上すべき金額は、その年の1月1日から12月31日までの間に受領すべき金額として確定した金額となります。未収の場合も収入金額に含まれます。
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筆:Ken ビジネススクール代表 田中謙次
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